9月2日(月)および9月4日(水)に開催した、中級者のための麻雀講座は、予想よりも多くの方にご参加いただき、大変ご好評をいただく形で終えることができた。ご参加いただいた皆様には改めて感謝申し上げます、ありがとうございます。
さて、今回はリーチと鳴きという二つの動作について解説・深掘りをしてみた。どの項目についても
①基本的な作用を知る
②その作用を自他ともにどのように活用するかを考え
③最後にはそのセオリーすら裏切ることも視野に入れる
という3点にまとめてみた。
どんな競技においても、戦略というのはあくまでもすべての基本に拠るのであって、その基本の裏を取るから意表を突くことが可能になるわけだが、この「基本に拠る」ということを決しておろそかにしてはならない。
かつて中村勘三郎氏が歌舞伎の芸について次のようなことを言ったとされる。
「型があるから型破り、型が無ければ、それは単なる形無し」
ただただ無茶苦茶なことをやればそれで良いのではなく、プレイヤー全般の基本原理を熟知しているからこそ、従来通りの(いわゆる)常識を理解しているからこそ、それらの信頼を裏切る一手には説得力と効果が期待できるのである。
たとえば、他者のリーチを受けて「ただ何も考えずに要らぬ牌を切り飛ばす」などというのは「形無し」なのであり、一見何も考えていないようでも「セオリーに準して安全を追うのでなく、ギリギリまでリスクを負うことで開ける境地を探る」ことは型破りなのであると言えよう。
今回は中級者向けと言いながら、なかなか難しいチャプターも扱ったが、少しは受講者の皆様に役立つことがあれば本望である。次回以降のご参加を心待ちにしています。
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